この異変をどう見る?
新聞を見ていたら、最近は「金魚すくい」に異変が起こっているそうだ。何でも客がせっかくすくった金魚を持ち帰らないと言うのだ。親子で金魚すくいに来ても、「可哀想だから逃がして上げようね。」と母親が子どもに言い聞かせる親が多いと言われる。
金魚を扱っている露天商に言わせると、「子どもはみんな持って帰りたがっているのだけど、大人が嫌がる。ここ数年来の傾向だね。」との事だそうだ。かっては祭りの合間に金魚が足りなくなることもあったそうだ。そうした中で、露天商の本音は「実は、祭りの後には残った金魚は捨ててしまっていた。金魚のためにも家に持ち帰って可愛がってやって欲しい。」と打ち明けている。
ところで、親側の本音はどうなのか?
「死なれるのは困る。結局、世話で大変なのは親であり、家で死なれるのは困るんだ。」というところだと言う。こうした訳で、中には金魚すくいを止めたり、オモチャの金魚を使ったりする業者もいるそうだ。生き物を飼った経験のない若い親が増えて、金魚を飼うのさえ面倒くさいと思うのだろう。昔は幼稚園や学校の教室で金魚を飼っていた例も多かった。いまは先生も忙しくなったからなのか、減ってきている。昔を懐かしむ声では、「金魚を眺めて、嫌な気持ちになる人はいないはず。お金も大して掛からず、最高の癒しだと思うんだが。」との言葉もある。
白梅短大の師岡教授(幼児教育)に言わせると、「飼っている生き物が死んで悲しむのも、子どもが命の重みを知る大切な体験です。」との指摘もある。確かに、最近の世相には簡単に人の命を奪ったり、自らの命を絶ってしまう若者も増えて来ている。それだけ命の重みが薄れて来ている証拠かも知れない。
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